ポンペイの輝き

2006年6月3日 日常
西暦79年8月24日、噴火によって埋もれた街―――ポンペイ。
現在、そのポンペイの展覧会が行われているので
渋谷Bunkamura「ポンペイの輝き」に母と行ってきました。
 
といってもアスパラクラブ(朝日新聞が運営しているサイト)の無料券が
当たっただけなのですが。 

 
展覧会が行われている渋谷Bunkamuraへ行き、
一階のトイレに入っているとお掃除のおばさんと他の方の会話が聞こえてきました。
 
「この一階のトイレより地下一階のトイレのほうが
凄いキレイなのよ」
 
この会話を母も自分も聞いており、やはり自分は
母の胎内に居たことを再確認するのでした。
 
 
 
会場に入ると約二千年前の出展品がところどころに
飾られていました。
現代のフライパンに匹敵するお皿のようなもの、
指輪の中の瑪瑙(めのう)部分に掘られている動物の紋様……。

約二千年前とはいえ、現代にも通用できる技術を持っていたポンペイ。
埋もれていても金や銀、エメラルドや琥珀といった宝飾品は
その輝きを失うことはありませんでした。
  

それと同時に噴火で亡くなった人をかたどったものもありました。
二千年の間、何を思いながら火山灰の下にじっとたたずんでいたのか
その思いは分かりかねますが、ただそれは「無念」という文字では
言い表せないものだと感じました。 

 
しかし周囲をよく見ると500円の音声ガイドを使っている人の
多いこと、多いこと。
我々なんて無料の券で入ったくせに
有料の音声ガイドを使おうなんて考えもしません。

 
しかも母は「周りの人の話を聞いていたらみんな
イタリアに行ったことがあるみたいなのよねぇ…」
と言う始末。

どうやらポンペイの輝き展は事実金持ちの集まりのようです。 

 
そしてBunkamuraの帰り道…母と自分は気づいたのでした。
あの噂の地下一階トイレに行かなかったことに。
唯一、これだけが心残りです。

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